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咬合性外傷って?ハッピースマイル歯科クリニック武蔵境 


こんにちは
ハッピースマイル歯科クリニック武蔵境です。


今回は、かみ合わせが原因で歯周病のような症状が起こる
咬合性外傷についてお話しします。


【咬合性外傷とは】
歯を支えている組織を歯周組織といいます。
歯周組織は、歯を支えている骨(歯槽骨)だけではなく、
歯肉、歯根の表面についているセメント質、歯槽骨とセメント質をつなげている歯根膜という
薄い靭帯のような組織から成り立っています。





咬合性外傷とは、これらの歯周組織が受け止められないほど強いかみ合わせの力を受けることで、
歯周組織が破壊されてしまう状態のことです。
歯周病菌が原因で歯をさせている歯槽骨がなくなるのではなく、
かみ合わせが原因で歯槽骨がなくなるのが、咬合性外傷と呼ばれます。
・外傷性咬合との違い
咬合性外傷と似た言葉に、外傷性咬合があります。
外傷性咬合とは、咬合性外傷を起こしやすいかみ合わせをいいます。
具体的には、かぶせ物や詰め物がかみ合わせたときに当たりすぎて負荷がかかり
かみ合わせと詰め物との関係がよくないことを言います。
なので、外傷性咬合とは咬合性外傷を引き起こす原因と考えるといいです。
【咬合性外傷の分類】
咬合性外傷には、一次性咬合性外傷と二次性咬合性外傷の2種類があります。
・一次性咬合性外傷
一次性咬合性外傷は、歯周病になっていない正常な歯周組織
過度なかみ合わせの力が作用しておこる咬合性外傷です。
・二次性咬合性外傷
二次性咬合性外傷は、すでに歯周病の症状がみられる歯にかみ合わせの力が作用して起こる咬合性外傷です。
歯周組織がしっかりとしていれば、問題のないかみ合わせであっても、歯周病が進行したことにより
かみ合わせに対する支えが足りなくなると、歯周組織をさらに破壊してしまうことがあります。
つまり、咬合性外傷を起こした歯がすでに歯周病に侵されていたか、そうでないかによって
一次性か二次性かに分類されるということです。
どちらの咬合性外傷も、歯周組織がダメージを受けるという点では違いはありません。
【咬合性外傷の原因】
・かぶせ物や詰め物
現在のむし歯の治療では、むし歯になった部分を削って詰める、もしくは被せ物をして治す治療が行われています。
他の歯とのかみ合わせのバランスを考えて詰め物やかぶせ物の高さを決定しますが、
高さが高いとその歯に過度な負担がかかるようになり、咬合性外傷を引き起こします。
また、治療直後は問題がなくても歯ぎしりや食いしばりがあると歯と詰め物かぶせ物の材質や硬さによって
削れ具合が違うため詰め物かぶせ物の歯に負担がかかってくることがあります。



かみ合わせのくせ
咬合性外傷は詰め物やかぶせ物をしていない歯にも起こります。
その原因は、歯ぎしり食いしばりといったかみ合わせのくせです。
歯ぎしり食いしばりをしていると、特定の歯に強いかみ合わせの力がかかり、
その歯に咬合性外傷を引き起こされるのです。
歯周病
歯周病は、歯周組織に起こる病気です。
初期症状である歯肉炎は歯肉が腫れたりするだけですが、
歯周炎に発展すると歯槽骨が吸収されて破壊されていきます。
歯槽骨は歯を支える重要な役割を担っています。
そのために歯を支えられなくなり、通常のかみ合わせの力にも耐えられなくなるのです。
歯周病も咬合性外傷の原因なのです。
【一次性咬合性外傷が起こる理由】
咬合性外傷を起こさない健康な歯の場合、
かみ合わせると、かみ合わせたことによって歯に加わった力は歯根膜全体で均等に受け止められます。
一方、かぶせ物詰め物の高さや歯ぎしり食いしばりなどのかみ合わせのくせにより、
過度な力が加わった歯では、歯根膜全体で均等に力を受け止めることができません。
歯根膜の一部に強い力が加わるようになります。
すると、強い力が加わった部分では、その力に歯槽骨が耐え切れず、吸収されて減っていきます。
そして、次第に歯がグラグラと動くようになります。このようにして咬合性外傷が起こるのです。
【咬合性外傷の症状】
咬合性外傷の症状としてまず挙げられるのが、歯の動揺です。
歯は生理的動揺といって、健康な状態でも少しは動きがありますが、
咬合性外傷になると揺れ幅、揺れる方向が広がり、本数も増えてきます。
また、歯肉が腫れたり、かみ合わせると痛みを感じて噛めなくなったりします。
【咬合性外傷の検査】
・一次性咬合性外傷
一次性咬合性外傷では、まず歯周病かどうかを調べます。
歯周病であれば二次性咬合性外傷になるからです。
そのうえで、臨床症状(歯の動揺度やかみ合わせのチェック、歯ぎしり食いしばりの有無など)とレントゲン撮影を行います。
・二次咬合性外傷
二次性咬合性外傷は、歯周病の検査が行われます。
一次性咬合性外傷と同様臨床症状やレントゲン撮影を行います。
【咬合性外傷の治療法】
・一次性咬合性外傷であれば、かみ合わせの調整、咬合調整を行います
また、マウスピースを装着することも有効です。
・二次性咬合性外傷はであれば、根本原因の歯周病治療を行います。
痛みが出ていたりかみ合わせの状態を見てかみ合わせの調整、咬合調整を行います。
グラグラ動いている歯がある場合、隣の歯と接着剤などを使って繋げる暫間固定術を行う場合もあります。
このように、原因や症状に応じてさまざまな治療が行われます。
咬合性外傷は、健康な歯でも起こりうる症状です。
そのままにしておくと悪化していくものなので、
もし、かみ合わせに違和感がある、かぶせ物詰め物したところの調子がよくない…など
少しでも違和感を感じたら一度歯科医院に受診してみてもらうことをおすすめします。



ハッピースマイル歯科クリニック武蔵境
0422-30-5248